見えない障害「高次脳機能障害」とは?
「見た目は普通やけど、頭の中は毎日てんやわんややねんw」

これは私自身がよく思うことなんです。
高次脳機能障害という言葉を聞いたことがない人も多いかもしれません。
でも実は脳梗塞や脳出血、交通事故、頭のケガなどのあとに起こる障害で、全国にたくさんの当事者がいます。
ただ、この障害は見た目では分かりません。
車いすに乗っているわけでもない。
杖をついているわけでもない。
普通に歩けるし、普通に話せる。
だから周りからは
「元気そうやん」
「普通に見えるで」
と言われることもあります。
でも本人の頭の中では毎日いろんなことが起きているんです。
高次脳機能障害ってどんな障害?
簡単に言うと、脳が傷ついたことで起こる「考える力」や「覚える力」などの障害です。
・さっき聞いた話を忘れる
・約束を忘れる
・集中が続かない
・段取りが組めない
・感情のコントロールが難しい
・人との会話についていけない
こんな症状があります。
もちろん全員が同じではありません。
人によって困りごとは違います。
だから余計に分かりにくいんです。
風邪なら熱が出ます。
骨折ならレントゲンで見えます。
でも高次脳機能障害は外から見えません。
だから説明しても理解されにくいことがあります。
普通に見えることが苦しい時もある
高次脳機能障害の当事者がよく感じるのは、
「普通に見えることのしんどさ」
です。
例えば買い物。
お店に入るまでは問題ありません。
でも店内に入ると情報が一気に入ってきます。
人の声。
音楽。
商品の並び。
店員さんとのやり取り。
頭の中で処理しきれなくなることがあります。
周りから見ると普通に立っているだけ。
でも本人は必死なんです。
仕事でも同じです。
一つの作業ならできる。
でも同時に複数のことを頼まれると頭が混乱する。
メモを取っても忘れる。
確認しても抜ける。
そんなことがあります。
それでも見た目は普通。
だから
「やる気がない」
「ちゃんと聞いてなかった」
と思われてしまうこともあります。
これが本当に悔しいんですよね。
「なんでできへんの?」が一番つらい
高次脳機能障害の当事者は、自分でも分からないことがあります。
昨日できたことが今日はできない。
集中できる日もあれば、まったく無理な日もある。
本人自身が混乱しているんです。
そんな時に言われる
「なんで忘れるん?」
「なんでできへんの?」
という言葉。
悪気がないことも分かっています。
でも正直つらいんです。
なぜなら本人も頑張っているから。
サボっているわけじゃない。
怠けているわけでもない。
必死にやっている。
それでもうまくいかない日があるんです。
私も脳梗塞のあと、高次脳機能障害と向き合う中で何度もそんな場面がありました。
自分でも情けなくなることがあります。
でも、それは努力不足ではありません。
脳の障害による症状なんです。
一番ほしいのは「理解してもらうこと」
高次脳機能障害の当事者が求めているのは特別扱いではありません。
少しだけ知ってもらうこと。
少しだけ理解してもらうこと。
それだけで楽になることがあります。
例えば、
「忘れることがあるんやな」
「疲れやすいんやな」
「今はしんどそうやな」
そう思ってもらえるだけで違うんです。
見た目だけでは分からないことがあります。
だから説明するのも難しい。
でも困りごとは確かにあります。
それを知ってもらえる人が少しずつ増えたら嬉しいなと思います。
まとめ
高次脳機能障害は見た目では分かりにくい障害です。
普通に見えるからこそ誤解されることがあります。
でも本人は毎日いろんなことと戦っています。
忘れたり、混乱したり、疲れたり。
周りから見れば小さなことでも、本人にとっては大きな壁かもしれません。
もしあなた自身が高次脳機能障害で悩んでいるなら、
「自分だけじゃない」
ということを知ってほしいです。
そして家族や支援者の方には、
見た目だけでは分からない困りごとがあることを少しだけ覚えておいてもらえたら嬉しいです。
見た目は普通。
でも頭の中は毎日てんやわんや。
そんな日があってもええんです。
少しずつ、自分のペースで進んでいけばいいんやと思います。